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「お体に気をつけて」ってどんな意味の言葉?

相手の健康をいたわる気持ちを表す言葉

笑顔で握手を交わす人物

読んで字のごとく、相手に対して「体を大切にして健康に過ごしてほしい」という気遣いを伝える表現です。真夏や真冬など特に体調を崩しやすい時期には「時節柄、お体にお気をつけください」といった形で時候の挨拶と一緒に使われることもあります。

「気をつける」には「注意」「用心」といったニュアンスがある

ハート形を手に微笑む女性

出かけていく人に「車に気をつけて」と注意喚起する場合のように、「気をつける」という言葉は「注意する」「用心する」といった意味合いを含んでいます。そのため、最初に「体に」の一語をつけて「体に気をつけて」とすると「体調に用心して健康に過ごしてほしい」というニュアンスを持たせることができます。

「体」「身体」「体調」どの表記が正しいの?

「体」と「身体」では言葉のニュアンスが少し違う

考える女性

「からだ」には、「身体」「体」の2つの表記があります。「体」の場合頭からつま先まで、つまり単純に体そのものを指します。一方「身体」と2文字で表記した場合、身体面・精神面を含めた形での「からだ」を指すという違いがあります。

表記ごとにニュアンスの違いがありますが、基本的にどちらを用いても誤りではありません。伝えたいニュアンスに合わせて使用しましょう。

「お体に気をつけて」と「体調に気をつけて」の違い

疑問を抱く女性

「からだ」の表記に加えて、「体」と「体調」でも微妙に伝わる意味合いが異なります。前項で紹介した通り、「体」は「体そのもの」を指す表現です。一方で「体調」の場合は、どちらかというと体の調子について言及するニュアンスです。そのため、体調を崩した相手に言う際などは「体調」を用いるほうがいいでしょう。


「お体に気をつけて」の主な使い方

使い方①手紙に結びの挨拶として添える

手紙を書く手

手紙を書く際に、主に結びの挨拶として用いる表現です。例えば、暑中見舞いの末尾に「まだ暑い日が続きますが、お体に気をつけください。」と添えるように、時候の挨拶と併せて使うのもよいでしょう。また、「お体に気をつけてよいお年をお迎えください。」とすれば年賀状でも使用できます。

何気ない一言ですが、手紙の最後に添えてあるだけで相手への気遣いが伝わってきます。手紙を書く際は、そうした一言を添えてみてはいかがでしょうか。

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使い方②口頭での挨拶に

握手を交わすビジネスマン

口頭で挨拶する際も「お体に気をつけて」を使えます。例えば、退職する同僚に挨拶をする場面でも「元気で頑張ってほしい」というエールを込めて「お体に気をつけてください」という声掛けをすることができます。「元気でね!」をより丁寧に言ったイメージの言葉ですね。

使い方③メールで使う場合

ノートパソコンとハート

手紙の場合と同様に、メールの最後に文章の結びとして使用できる表現です。まずはメール本文で必要な要件を伝えた後に「お体にお気をつけください」の一言を添えましょう。相手に「体を大切にして健康に過ごしてほしい。」という気遣いを伝えることができます。

手紙などで使える例文を紹介

メールを打つ女性

「お体に気をつけて」を実際に使用する場合の例文を紹介します。相手との関係性や伝えたいニュアンスに合わせて使ってみましょう。

    実際に使える例文

  • くれぐれもお体に気をつけてお過ごしください
  • 猛暑の折、くれぐれもお体にお気をつけください
  • 時節柄、お体に気をつけてお過ごしください。

「お体に気をつけて」は時候の挨拶と組み合わせて使われることも多いです。真夏や真冬など特に体調を崩しやすい時期などはそうした表現と組み合わせることで、より相手を気遣う気持ちが伝わります。季節にあった表現を織り交ぜてみましょう。

POINT

「お体にお気をつけて」だけでは砕けた印象に

確かに「お体に気をつけて」だけでも意味は通じますが、ビジネスメールや手紙などきちんとした場なら単体で使うのは避けましょう。理由は「お体にお気をつけて」だけだと、きちんとした場で使うには砕けすぎた印象になるからです。例えば、年末の挨拶をする際に親しい人には「よいお年を!」と、ビジネスシーンなどでは「よいお年をお迎えください」と使うようにほとんどの人が自然に使い分けていると思います。それと同じように、改まった文章では「お体にお気をつけて」だけで終わらせず、「お体にお気をつけください」や「お体にお気をつけてお過ごしください。」というようにきちんと後に言葉を続けましょう。

「お体に気をつけて」は敬語として問題ないの?

日本語として「お体に気をつけて」は誤りではない

電話しながらOKサインする女性

「お体に気をつけて」という表現を品詞ごとに見ていくと、お(接尾辞)+体(名詞)+気をつける(動詞)+て(助詞)という構造になっています。これは、日本語として見ても特に誤りのある表現ではありません。日本語として正しいかどうか疑問に思うこともあるでしょうが、特に心配せず使っていただいて大丈夫です。

POINT

お体にお気をつけ「て」は誤り

「お体にお気をつけてください」と表記されているのを見かけますが、日本語として見る場合この書き方は誤りです。正しくは「お気をつけください」です。「気を付ける」という言葉の後に言葉が続く際に変化するのは「る」の部分のため、「ください」が付く場合は「気をつけ」のあとの「て」は不要です。 一方で、「お体にお気をつけてお過ごしください」のように「過ごす」といった別の動詞が入る場合は、2つの動詞をつなぐ意味合いで「て」を入れるのが正しいです。 細かいところですが、正しく使うことでぐっと印象が良くなります。

相手を気遣う表現なので失礼な敬語ではない

カメラと便箋

先述した通り、「お体に気をつけてください」というのは、相手の体調を気遣い大切に思う気持ちを伝える言葉です。そのため、マナーや礼儀の観点から見ても問題なく使用できる表現だと言えるでしょう。ただ、相手との関係性によっては、より丁寧な表現を心がけたほうが良い場合もあるので注意が必要です。

使う相手によっては注意が必要

注意喚起する女性

「お体に気をつけて」には「気をつけて」という言葉が入っているため、どうしても「注意喚起」「命令口調」というニュアンスが入ってしまいます。そのため、上司など目上の方に使用すると、失礼な印象を与えてしまうことがあります。

その場合、前後に言葉を足したり別の表現に言い換えたりとより丁寧な印象になるよう配慮することが大切です。詳しくは次項で解説します。

目上の方に「お体に気をつけて」を使う際の注意点

「お体に気をつけて」の前後に言葉を添えてより丁寧な敬語に

上司と話をするビジネスマン

そのまま「お体に気をつけて」だけで使用するのは避け、前後に言葉を足してより丁寧な表現を心がけましょう。例えば「くれぐれもお体にお気をつけください。」などのように、語頭に「くれぐれも」や「どうか」の一言を添えるだけでぐっと丁寧な印象になります。

また、女性の場合文末に「ませ」をつけることで、より丁寧な表現になるとともに柔らかい印象を与えることができます。本来、文末の「ませ」は女性語とされているので男性が使用するのはさけ、語頭に「くれぐれも」を添えるくらいにとどめるのが無難です。

より丁寧な敬語に言い換える

ノートパソコンと手元

「お体に気をつけてください。」の他にも、相手の健康を祈る敬語表現もたくさんあります。「気をつけて」のもつ「注意喚起」「命令口調」というニュアンスのない言葉も多いため、言い換え表現のほうがより丁寧な印象をあたることができます。目上の方に対して使う場合はそうした表現に言い換えるとよいでしょう。

次の項目では、実際に「お体に気をつけて」の代わりに使える類語を紹介します。相手との関係性や言葉を使うシーンに合わせて使ってみてください。

「お体に気をつけて」の代わりに使える類語表現

類語①ご自愛ください

てのひらにハート

「自分を大切にして健康に過ごしてください。」といった意味で、目上の方に対しても失礼なく使える表現です。また、「今の体調を保ってください。」という意味も含んだ言葉なので、健康な方に対して使うのが適当です。そのため、すでに体調を崩した相手に使う場合は別の表現を用いるようにしましょう。

類語②お体を大切になさってください

エアメール

「お体を大切になさってください」も比較的ポピュラーな表現です。「お体に気をつけて」と同様に健康を気遣う意味の言葉ですが、「気をつけて」のような注意喚起のニュアンスを特に含まないので目上の方に対しても失礼になることなく使用できます。

類語③お大事になさってください

手を重ねる女性

すでに体調を崩されている方に「ご自愛ください」を使うのが不適当である一方、こちらは具合を悪くされている方に向けた挨拶です。相手の体調を気遣い、「早くなりますように祈っています。」という気持ちを伝える言葉です。

「お大事になさってください」の他にも「お大事にお過ごしください。」という言い方もあります。「~とお伝えください」と続けることで、体調を崩したご本人以外に対しても使うことができます。そうしたシーンに出会ったら一声かけるのもよいでしょう。

類語④ご健康をお祈りいたします

にこやかに挨拶するビジネスパーソン

読んで字のごとく相手の健康を祈る際に使われる表現です。手紙などで一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。「ご健康とご多幸をお祈りいたします。」というように「ご多幸」をつけることで健康だけでなく幸せも祈っているというニュアンスにすることもできます。

また、「ご健康」を「ご健勝」と言いかえて、健康に加えて今後の繁栄を祈る気持ちを表す表現することもできます。しかし、これはあくまで個人に向けて使用するのが一般的です。企業や団体が相手の場合は「ご健康とご活躍」などの表現にするとよいでしょう。

「お体に気をつけて」をうまく使って気遣いの気持ちを伝えよう

ハート形の雲

ここまで、「お体に気をつけて」の意味や使い方、加えて目上の方にも使える類語表現について解説しました。慣れないうちはどの言葉を使うのが適切か悩んだり、難しく感じることも少なくないかもしれません。しかし、手紙などに結びの挨拶としてこうした気遣いの言葉を少し添えるだけで相手からの印象がぐっと良くなります。

仕事でもプライベートでも相手を気遣う気持ちを持ち、それを伝えることは非常に大事なことです。ぜひ、今回ご紹介した「お体に気をつけて」の使い方や類語などを上手に使って、大切な相手にあなたの気遣いを伝えてみてください。きっと今まで以上にお互いの気持ちが近づいていい関係を築くことができると思います。


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